2008年3月6日木曜日

うわぉっ

最近トラブル続きで心底へこんでいたのだけれど、今日はいいことがあった。

話はさかのぼって、おととい。Bulletin d'informations proustiennesというプルースト研究誌の編集主幹BB氏から突然のメール。BIPのゲラを送るから住所を教えてくれとだけ書いてある。メールの宛先を間違えたのかなと思った。

BB氏には一年以上前に原稿をメールでお送りしたことがあった。べつに掲載を依頼したわけではなく、いろいろお世話していただいていた氏に、こんなものを書いておりますがご笑覧ください、といった感じでお見せしたまでのこと。しかし、返事はなかった。ところが最近、BB氏のオフィスに行かないとコピーができない資料があって、久しぶりに連絡させていただこうという気になった。それがおとといのこと。そんなことを考えながら帰宅してパソコンのスイッチを入れたら、氏からのメールが飛び込んできたというわけ。

渡りに船でとりあえず返信。編集でお忙しい中大変恐縮ですが、あさって(つまりは今日です)そちらに伺ってコピーなどをとらせていただいてもよいでしょうか、と書いた。それから、いただいたメールは勘違いされているようです、と追記した。昨日早速BB氏からの返事があった。あ、そうですか、じゃあ、ゲラもそのときにお渡しします、と書いてある。

はぁ……。

今日オフィスに行ったら、ゲラを渡された。まさかのまさかでした。やはりそれは、一年以上氏に前に送った原稿だったのでした。原稿は論文の一部だったもので、論文自体のほうはそれ以来形が変わっている。BB氏に送った原稿のファイルはしばらく取っておいたが、そのうちゴミ箱に捨てた。だから正確な内容はよく覚えていない。そもそもあれは完成稿だったのだっけ。

コピー機の前でしばし読みふける。ずいぶん冗長なところが目について、しまいには飛ばし読み。バスに乗り、かばんからゲラを取り出して、あらためて最初から読む。引き続き、歩道を歩きながらも読む。論文の最後にまできて、歩いている足が止まる。

うわぁ…。

不覚にも、自分で書いた文章にけっこう感動してしまう。